聖書通読:ヨナ書0日目:予備知識

予備知識

ヨナ書は4章しかないとても短い書です。通読に入る前に、下記の予備知識を抑えておくと読みやすいですよ。

ヨナは誰?

ヨナはユダヤ人の預言者で、お父さんの名前はアミッタイ。旧約聖書はヘブライ語で書かれたので、ヘブライ語(יוֹנָה‎: Yonah)の発音で、日本語聖書ではヨナという訳語を使っています。英語はジョナ(Jonah)。

預言者なのに、自殺願望をもっていて、わがままで、とても面白いキャラです。

ヨナ書の時代背景

時はアッシリア帝国がメソポタミアを制覇する時代、首都ニネベは大きな町で文化の中心だった。しかし偶像礼拝が盛んに行われ、ニネベ人は残虐さを極め、神の目には極悪の町だった。しかし、神は異邦の町ニネベを憐れんだ。ニネベ人が悪から離れ、まことの神に回心することを願った。

ヨナ書のあらすじ

【1章】神はユダヤ人預言者のヨナにニネベに行くことを命じた。しかしなんと、ヨナは神の命令に背いて、船に乗って逆方向に逃げてしまった。神は暴風を起こし、船は難破寸前。ヨナは水夫たちに暴風は自分のせいであり、自分を海に投げ捨てれば収まると明かした。水夫たちは躊躇するも最後はヨナを海に捨て、ヨナは神が遣わした大魚に飲み込まれ、お腹の中で三日三晩過ごした。

【2章】ヨナは大魚のお腹の中で神に祈って悔い改め、

【3章】そして陸の上に吐き出された。神は再度ニネベの旅を命じ、今度はヨナはしたがってニネベに行った。ヨナは一日歩きまわって、どストレートなメッセージを語った:「四十日を経たらニネベは滅びる」。そしてなんと、ニネベ人は王から平民まで、ころっと回心してしまったのである。それで神はニネベを滅ぼさないことにしたのだ。

【4章】これまた不思議なことに、ニネベ人が回心して神を信仰したのに、ヨナは大変不機嫌になったのだ。ヨナはニネベから出て、東の方に小屋を作ってニネベの成り行きを見ようとしたが、暑くて苦しかった。神はとうごまという植物を生えさせ、ヨナが涼めるようにした。ヨナは嬉しかった。でも翌日神はとうごまを枯らせ、ヨナを東風と炎天下に晒した。ヨナはとうごまが枯らされたことを怒った。そこで神がヨナを諭したのだ:あなたが一日で生えて枯れるとうごまを惜しむなら、私は多くの人口と家畜を抱えるニネベの町を惜しむのも当然であると。

 

以上です。では、通読をお楽しみください。

Credit: Eye-catch picture by Alma Sheppard-Matsuo