
2020/10/31【創世記50:1-26】
創世記第50章の要約
ヨセフは父ヤコブの遺体に防腐処置をし、パロの承諾のもと、全家族と、パロのしもべたち、パロの家の長老たち、全エジプトの長老たちを連れてカナンの地にのぼり、ヤコブの遺体を葬ります。
エジプトに戻ると、ヨセフの兄弟たちは、父ヤコブがいなくなったのでヨセフから復讐されることをおそれますが、ヨセフはそのようなことすらすべて神は用いられ多くの人を生かされたと言い、兄弟たちとその家族を養うことを約束します。
ヨセフは年老いて死ぬ前に、イスラエルの子たちが再びカナンの地にのぼることを予言し、イスラエルの子たちに、ヨセフの骨を携えてのぼることを誓わせます。
ヨセフは亡くなり、遺体は防腐処置を受けてエジプトで棺におさめられました。
質問①:ヤコブの遺体の防腐処理は伝統?
50:3このために四十日を費した。薬を塗るにはこれほどの日数を要するのである。エジプトびとは七十日の間、彼のために泣いた。
⬆薬を塗るのは、エジプトのミイラを作る為ですか?元々、アブラハムの頃から継承されてるものですか?
薬を塗る為に40日、更に30日の喪があるのは…乾燥のため…かな。ちょっと考えたくないけど💧
【回答】
①防腐処理は古代エジプトの慣習で、内臓を取り除き亜麻布や樹脂を詰めます。重要な王は亜麻布の包帯で巻かれミイラにされました。防腐処理には40日ぐらいかかりました。ヤコブのための喪の期間は70日で、エジプトの王に対する服喪の期間と同じくらい続きました。エジプトでは死後の生を信じて防腐処理を施しますが、ヤコブの場合はカナンの地に埋葬するためです。
質問②:アタデはどこだって?
50:10彼らはヨルダンの向こうのアタデの打ち場に行き着いて、そこで大いに嘆き、非常に悲しんだ。そしてヨセフは七日の間父のために嘆いた。
⬆アタデ(アベル・ミツライム)ってどこですか?
【回答】
ちなみにヨルダン川はヘルモン山に発する幾つかの水源から始まり、合流して南のキネレト(ガリラヤ)湖へ注ぎ、そこから更に南の死海へます。ヨルダン川はカナンと東の近隣諸国との間に自然の境界線を形成しました。ゴレン・アタド「いばらのある麦打ち場」は風通しのよい高地にある平らな場所のことです。
アベルミツライムの場所は特定されていません。
質問③:骨…切ない終わり方なんですね…
50:25さらにヨセフは、「神は必ずあなたがたを顧みられる。その時、あなたがたはわたしの骨をここから携え上りなさい」と言ってイスラエルの子らに誓わせた。
⬆骨なんですね…。
ヨセフの物語は、ヤコブと一緒に暮らした途端に聖書では終わってしまうんですね。
【回答】
そうですね。創世記に描写されているものは、まだ予表の時代における影です。ヨセフの時代までに、実際は来ていませんでした。ですから、この意味で、創世記は、ヨセフは死んでエジプトで棺に納められたことを示す節をもって結んでいます。彼は実際の中であずかる成就の時代を期待して死んだのです。要約すると、全体として、創世記は神の創造で始まり、人が死んで棺の中に納められ、しかもエジプトに置かれたことで終わります。堕落のゆえに、死、棺、「エジプト」が、堕落した人の運命です。ですから、堕落した人は神の贖いを必要とします。それは次の書、出エジプト記で完全に啓示され、予表されています。